作詞のネタ帳

日常や社会の出来事に対して自分の心に引っかかったことを元に作詞していますが、この心の動きを公開し、また作詞のアイデアとして使う目的で始めました。書いてる歌詞の意味がバレルかも(笑)

いいトモロー

ブラタモリが名古屋に来る!
歴史的和解!!
名古屋がざわついている!!!

こんな感じの言葉がネットを騒がしてるのを見た。

タモリさんが名古屋のことを揶揄してたことからこんな騒ぎになっている。直接タモリさんが、名古屋の悪口を言っているのを聞いたことはないけど、若い頃のキレッキレのタモリさんなら言いそう笑 「みゃーみゃーうるさい」とか言ってたみたい。

もちろん今回のブラタモリ 名古屋編を拝見した。どうせ名古屋に好感を持ってないんだろうなとヤキモキしながら見た。なのに名古屋の友人が多いとか、まさかのネイティヴレベルな名古屋弁を披露するなど、因縁のある名古屋の番組冒頭で名古屋人の心をギュッと掴んでしまった。すごいよ、この人。

この心をギュッと掴むということ。これができると世の中上手に渡っていける。どの世界でも一線でやってる人は、この能力に長けてる。

人の心をギュッと掴むということは、自分が思うに、
わかりやすいこと、
わざとらしくないこと、
人が求めていることをさらっとやれる事、
ノリがいい(ポジティブ)こと、
思いやりがあること、
人が何となく気になっていることに知見があること。
これらのことができれば、あの人に仕事お願いしたいと思わせるので、どのような業界だろうとお呼びがかかる。

人の心がギュッと掴めない人は、いくら仕事ができたり、才能があっても一時的に良い時はあったとしても、ある時から声がかからなくなり、消えていく人が多い。特に調子乗ってる勘違いな人間や堅物な人間はどうもみんな嫌いなようで。

そのジャンルでトップに君臨している人は、才能にプラスしてこういう能力にも長けてるんだろう。

今はかなりタモリさんのファンであるが、実は小さい頃はタモリさんが苦手だった。まぁやってることが余りにも大人向けだったのと、毒舌で若干キレ芸ぽいという前向きな笑いではなかったから。世間的にもタモリさんは愛されキャラではなかった。しかし今はご存知の通りである。

今のタモリさんは前向きに物事を捉える人である。好き嫌いが激しい人のはずなのに最近では批判的な言葉をあまり聞いたことがない。どちらかと言えば人の気付かないところに気付く褒め上手である。突っ込みどころのある人間は大好物みたい笑
歳をとって自然とそうなったのか、意識してそうなったのか。個人的には後者だと思う。なかなか人間性格は変えれないし。

タモリさんの恩人である赤塚不二夫さん(天才バカボン、おそ松くんなどの作者)の葬儀でのタモリさんの弔辞は、何も書いてない用紙を持って読み上げてたことでも当時話題になった。その一文で赤塚さんのことを
「あなたの考えはすべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。」
と言っている。
世の中には自分の好きなこと以上に、気に入らない、嫌なことの方が多い。それに対して文句言って切り捨てるより、前向きな笑いに昇華させた方がいい。特に人に対してならWIN WINな関係になれる。タモリさんは弔辞の最後に「私もあなたの数多くの作品の一つです」と締めくくってる。

世界的に排他的な潮流になってる。日常に対して悲観的で余裕がないから他の弱い人に当たるんだろう。前向きな笑いというのが、こういう嫌な流れを変えていくだけの力を持っているような気がする。いいお手本もいるんだし。
コミュニケーションツールとしては音楽よりもお笑いの方が上だ。

今回名古屋人も笑ってタモリさんを許したんだろう。